各輪っかの銀線の太さ: 1,3mm
各輪っかの内側の幅(平行になっている部分): 1,6mm
この商品は、材料となる銀線作りから始めてチェーンの目を1つ1つ作りつないでいます。
チェーンを作る際、何よりも大切なのは均等さ。これがチェーンを美しく仕上げる決め手です。
制作過程は以下の通りです。
まず、チェーンの輪っかを作ります。
鉄の釘をローラーで引き伸ばしたものを用意します。(このサイズは自分の好みで選んでください)
この釘を巻き軸として、ナマした銀線を巻きつけていきます。
銀線を巻きつける前に巻きタバコ用の紙(端にのりがついていて便利)を3枚ひっつけて巻き軸に
万力に銀線の一端を挟み、もう一端はバイスグリップ(大好きな道具のひとつ)で伸ばした釘と一緒に挟んで、自分の方に強く引っ張りながら巻いていきます。
← 巻き軸+巻きタバコの紙
←銀線の一端をバイスグリップで挟む
← 銀線のもう一端はヤットコに挟み、写真の様にくるくる自分の方に強くひっぱりながら手前に巻いていきます。
常に均等の力をかけて巻きつけていくのがポイント。
これで力のかけ方にムラがあると、同じサイズの輪っかができません。
→巻き軸ごと火をかけて銀をナマします。
このとき巻きタバコの紙が燃えて、巻き軸と銀線との間に小さな隙間ができ、銀線をはずせるようになります。
できたコイルを糸ノコで切って、輪っかを作ります。
ロウ付けの際は、なるべくグループ化してロウ付けすることで作業がかなり早く進みます。
つなぎ目はしっかり線の切り目が向き合うように調整して叩きつぶした銀ロウを間に挟んでロウ付けします。
↑望む大きさにローラーで伸ばしたまた別の鉄釘を使って、それぞれの輪っかの側面が平行になるように平行ペンチで調整します。
あまり強く挟むと輪っかの内側がキズになってしまうので注意。
両手が自由になるように釘を上手く固定すると作業しやすいです。
最後に、ゆがみがないかをチェックしましょう。
チェーンの部分ができてきたら、かなりテンションもアップ。
クラスプを熱してしまわないよう気をつけて(バネが効かなくなります)、留め具も付けて、すべてのロウ付けが終わったら酸洗いをして、クラスプがちゃんと入るようにヤスリで調整・成型します。
クラスプが黒くなってしまうと、もう中のバネが駄目になっている可能性が高いです。
チェーンの内側はコットンのリボンと磨き粉で磨きます。
チェーン作りは個人的に大好きです。少しずつできあがっていく感じがたまりません。
こうして丁寧に作られた結果、市販のチェーンではなかなか得られない存在感あるブレスレットの完成です。