道具の紹介シリーズ。
今回は愛用の糸ノコを紹介します。
私のものはドイツ製。
ちなみに師匠の愛用はフランス製。
用途は主に、 1.切る 2. 削る の2つ。
1つめの「切る」というのが基本的ですが、2つめの「削る」というのはちょっとピンとこないかもしれませんね。
ヤスリが入らないような細かい部分や、直線と直線が出会う角などを整える際に糸ノコをヤスリのように使って削ります。
輪っかを糸ノコで切っている様子。 |
ジュエリー制作において、切る、という過程は欠かすことのできないもの。
切ることを極めることで、できあがるジュエリーの幅はとっても広がります。
以下の3枚の写真は「切る」というテクニックを中心にした作品の1例。
真鍮で作った型をミツロウで地金に張りつけ、針で線を引いて型をとります。 |
線を引いた板を球面状に変形。 |
必要な部分にドリルで穴をあけて、糸ノコの針を通し、切り抜いていきます。
写真の上に移っているのが真鍮で作った型。 |
そして上の写真のモチーフも、ヤスリで届かない箇所は糸ノコをヤスリのように使って削り、整えています。下の写真の左側に黄色で示している部分は、ヤスリが入らないので、糸ノコで切った表面が滑らか且つシャープになるように仕上げています。
また「切る」と「削る」ともどちらとも判断しにくいのが、「溝を削る」というテクニック。通常糸ノコの刃の深さの溝を、ガイドの線に沿って少しずつ切るようにして削っていきます。
糸ノコで作る溝がアクセントとなるジュエリーの例:
以上、糸ノコの紹介でした!