ペンダントを身につけるには必須なのがチェーン。
チェーンを用意する際には実はいろんな事に気を配っています。
私が気に入って巻きで買ってくるチェーンは、Rolot&Lemasson(フランス)製。
細いものから大きいものまで、作りがしっかりしているので断然お気に入りです。
特に留め具であるクラスプをつなぐ輪を溶接(ロウ付け)する時には、クラスプになるべく火がまわらないようにとても神経を使います。
というのも、クラスプをあまり熱すると、内蔵されているバネがダメになってしまうんです。
面倒ですがここを溶接しないと、輪が開いてチェーンが外れてしまうリスクがあるので、必ず溶接します。
このように耐火レンガにクラスプを埋め込むようにしてセット。細く強い火で輪の部分だけを素早くねっしてロウ付けします。 |
このようにクラスプに変色がない状態でロウ付けし終わるのが理想。 |
次に手間をかけるのはもう片方の先端部。これは直接チェーンの輪に溶接します。
クラスプが入りやすい小さめの端パーツは自分で作ります。
小さな角線をロラーで伸ばして作ったものを同じ長さに切って刻印を打ち込み、さらにUの字に丸めたのが端パーツ。 |
チェーンに直接溶接 |
溶接後、丸く美しい形になるようにヤスリをかけます。 |
先端と留め具を1つ1つ丁寧に磨き、
最後にバフモーターでチェーンを磨いて完成。
バフモーターにかける前の先端部のみが磨き終わっているチェーン。 |
チェーンを用意する時は、一気に20本ほど用意するのですが、25時間くらい時間がかかります。
普段のジュエリー製作に比べると、なんだか単調で決して楽しい仕事ではありませんが、これも大切な仕事のうちですものね。